ムレギ・ストーンの考える庵治石の魅力
庵治石は香川県高松市の北東部、庵治町・牟礼町で砕石される花崗岩です。
庵治石の魅力は「建ててから美しさが増すこと」。
鉱物の結晶が緻密に結合していている庵治石は、磨くと二重のかすり模様のような奥深さが生まれることが特徴です。業界で「斑(ふ)が浮く」と呼ばれるこの模様は、庵治石だけに見られる類まれなもの。それゆえに多くの人を魅了し、「墓石といえば庵治石」と世界から最高級石材と称されてきました。
なぜ庵治石だけに「斑」が現れるのか。実はその科学的な要因はいまだ解明されていません。
そのことが神秘的な石として、人を引きつけるのかもしれません。
建ててから1年、2年と時が経つにつれ、空気中の水分がほんの少し「斑」に染み込み、立体感がさらに際立ちます。同じ模様の石は一つとしてなく、その家、その人のためだけに存在する唯一無二の石。それが庵治石の価値なのです。
ムレギ・ストーンの扱う庵治石の種類と特徴
庵治石の主な成分は、石英・長石・黒雲母の鉱物です。 鉱物の粒子の大きさにより、「細目(こまめ)」「中細目(ちゅうこまめ)」「中目(ちゅうめ)」の3種類に分類されています。
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細目
庵治石の中でも最も目の細かい極上品。「斑が浮く」と表現される二重のかすりのような模様は、細目に最もよく現れます。
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中細目
細目と中目の中間にある石。細目に比べると鉱物の粒子が大きいですが、石質や艶は細目と引けを取りません。
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中目
細目に比べて粒子がやや大きく、黒雲母が少ないことから白っぽい色に見えます。「明るい石」として中目を好んで選ぶ方もいます。
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ムラ石
細目と中目の2つの模様が途中で切り替わっている珍しい石。自然が作り出した、一点ものの希少な石です。洋型の墓石にも向いています。
庵治石の採石場の紹介
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庵治石は、大丁場・野山丁場・庵治丁場・中丁場の4つの採石場があります。
江戸時代からの徹底した管理により、現在まで秩序や価値が保たれ、大切に守られてきました。
採石の工程
1 砕石
石の目やキズを見定めて、岩に火薬を仕掛けて爆破し採石します。火薬を詰める間隔や火薬の量は長年の経験と技術により見極めています。
2 大割り
発破した大きな塊の石を作業場に運べる大きさに割ります。ここでも石の目やキズを読んで割る方向を決めます。
3 小割り
大割りにした石を加工場に運搬できる大きさまで割ります。 この段階で墓石となる石を選定します。 採石した中から最高級の庵治石として出荷されるのはわずか数%。それだけ庵治石は希少な石なのです。